今月のピックアップアーティスト 掲載日:2013/04/10
pick up artist
 
アーティスト名 星 くにこ
ブランド名 KUNIKO
お気に入り 初ちゃん
作家さんにお便りを書く この作家の作品を見る
 

ウィーン少年合唱団

ベアを作り始めたきっかけは?
ベアのコレクターでしたが、イベントに小さい時から娘を連れて行っていましたら、目が肥えてしまいました。始めはチーキー、次にシュタイフ、そしてとうとうジョンライトさんのベアを欲しがるようになりました。「今度から、ママが作ります!」と宣言して、娘のラフスケッチを形にするというスタイルでベア作りが始まりました。
初めて作ったベアはいつごろでどんな作品でしたか?
テディベアと呼べるような作品は、14年前に粕谷先生の本を見て作ったのが第一号です。


バラ



作り始めて何年、何体ぐらいになりますか?
オリジナルを作り始めて10年になりますが、150体くらい。ベア作家としての活動は、一年の4分の1くらいですから、本当に細々と活動しています。そのほかの時間は、ウォルドルフ人形(スウェーデン生まれの、布の抱き人形)を教える活動と、作品展に追われています。
コンテスト受賞暦はありますか?受賞暦や受賞作品をご紹介下さい。
スーパースキルズ テディベア コンテスト 関西ウォーカー賞受賞 「 絆」受賞
第13回 日本テディベア協会 コンベンション 銅賞受賞 「 永遠に幸あれ」受賞
第9回 日本テディベア協会 ボイスアワーズノミネート 「 嬉し、嬉しい」受賞
ドイツのコンテストTED AWERD2012 ドレス部門「To my mother」1位受賞


作品に対する思いやこだわり、創作のモットーなどを教えて下さい。
作品のモデルは、これまでは3人の子どもたちでした。もう大きくなってしまって、これからは夫や自分をモデルに、おじさんとか、おばあさんベアを作りたいと思います。(笑)
制作するときにデザイン画などは書きますか?イメージはどんな感じで浮かんできますか?
リビングで、チラシの裏に落書きのようなimageを書いています。その中からデザイン帖に移す作品があり、デザイン帖から、次の作品作りのヒントを得て作り始めます。作った裸の仔のイメージに合わせて、あ〜でもないこ〜でもないと、布地トレースのストックからお洋服を作ります。この過程がとても長く、そしてとても楽しいです。
どんな環境でベア作りをされていますか?音楽を聴いたりしますか?
自宅のアトリエには、趣味のアンティーク家具や雑貨、レースにお気に入りのドールとベアたちがひしめいています。ここに仲間入りできそうなベアをイメージして作っています。基本、自分が欲しいベアを作っている感じです。
  いままでの作品の中で一番のお気に入りは?
3・11の津波で両親が被災し、母が生まれ育った私の実家は流されてしまいました。私の手元に、祖母の古着がありました。これだけが残ったのも、もしかすると運命なのかな・・・そして、この布を着せたベア2体作りました。1体はアンティーク風の仔。ドイツのコンテストで1位をいただいた仔です。そしてもう1体は、母の名を付けた仔。この作品は、震災復興プロジェクトの「絆BOOK」に掲載・販売された作品です。思い入れのある布を身にまとったこの2体の仔が、お気に入りです。

TED AWERD2012 ドレス部門
「To my mother」1位受賞

初ちゃん

ベア以外で現在、熱中していることはありますか?
趣味・コレクションなど
宝塚や劇団四季を観に行ったり、オーケストラの演奏を聴きに行くのが好きです。今年はベルばらが再演されているので、とてもうれしいです。そして、宝塚界隈では、私のようなロマンチックおばさんが沢山いるので、同士に出会えるのもうれしいところです。アンティークの収集も好きで、家具、レース、アクセサリー、ベア、ヴィスクドールがアトリエにひしめいています。ちゃんと使って可愛がっているつもりですが、レースだけは劣化してしまうので大変です。

2012くま展

2008POM展

好きな動物はいますか?
どんなところが好きですか?(ペット以外でも)
動物ではないのですが、キャラクタードールのブライスが好きです。パルコ限定のが出た時から気になっていたんですが、その時には買えなかったので、その後すごい勢いで集めてしまいました。まだ増え続けています、もちろん自分で作ったベアの数よりお部屋を占領しています。
ご自身の性格について、長所は?短所は?
独立心が強いので、「よく結婚したもんだな・・・」と思っています。人を頼るのが下手なので、夫の目からは可愛げのない奥さんだと思います。
お誕生日・血液型・星座・家族構成などは?
2月8日生まれA型みずがめ座・夫と3人の子どもがいます。
好きなことは?嫌いなことは?
好きなことは、針を持っていればご機嫌です。すごいインドア派。こたつでじっと丸くなってお針仕事ができたら本当に幸せだと思いますね。おばあちゃんになったら、そうした生活をしたいです。
出身地はどちらですか?現在のお住まいは?
(都道府県のみ)特産品や名産品、 近くの美味しい食べ物屋さんやおすすめスポットなどございましたらご紹介下さい。
東北の宮城出身です。牛タンと笹かまぼこ、萩の月といった仙台名物は有名ですね。震災の復興もかねて、ほかの美味しいものをご紹介したいと思います。
まず、、仙台から松島に向かう電車の途中で塩釜という港町があります。こちらの魚市場ではクロマグロの水揚げが日本一です。亀喜寿司本店のお寿司は、絶品です。スィーツでは、西塩釜にファソン ドゥ ドイ(土井精菓)のレモノンパイとコーヒーロールは、知る人ぞ知る変わらぬおいしさを保っているお店です。帰省するたびに予約して買に行きます。子どものころから大好きなんです。震災で有名になっちゃった石巻は、海産物以外にもおいしいものが色々あります。笹かまぼこは、仙台のものとまた、違う味でこれもとてもおいしいです。他に桃次郎のきびだんごや定禅寺庵のずんだもちが好きです。ガイドブックにはない、隠れた名産品が、まだまだたくさんあります。止まらなくなるので、この辺で・・・
今後の活動やベアに出会える場所を教えて下さい。
リッティベアさんで販売していただいています。東京方面では、自由ヶ丘のメリスリーショップ「ボンクラージュ」で販売していただいています。
他、ジャパンテディベアフェスティバルin京都に出展したり、うめだ阪急のイベントなど、関西中心でイベントに参加しています。
展示活動は、今年10回目を数えるPOMのテディベア作品展に、初回から参加させていただいています。
あなたにとってテディベアとは?
ベアは自分そのものなので、自分が叶えられないドレスを着せたり、職業になってもらったりしています。これからも、ウォルドルフ人形同様、そばにおいてくださる方の、心に寄り添えるような作品作りを心がけていきたいと思っています。
3月のアーティスト 鶴田 眞利子さんからの質問です。
「星さん、はじめまして。今回、ウォルドルフ人形の事をはじめて知りましたが(存在は知っていた)、
シンプルなだけに奥深いものを感じました。鼻を作らないので顔のバランスをとるのも難しいのでは?
と思いますが。人形とテディベアを両方つくられるようになり、何か新しい発見がありましたでしょうか?
鶴田さん、ご質問ありがとうございます。ウォルドルフ人形の講師活動は、私のライフワークです。こちらのお人形は、シンプルで実用重視の作品です。このお人形を持つ子の心に寄り添える、もひとりの自分としての存在がウォルドルフ人形なんです。時には鼻を付けることもありますが、全体のバランスや硬さまで、厳密に規定があり、むしろ個性的になり過ぎないことを基本に作ります。一方ベアは、一目で自分の作風がわかっていただけた方がいいので、両方を同時進行で作ることができない難しさがあります。ベアを作っていて気が付くことは、私の作品は、お人形風のベアが多い事です。体のバランスが人形に近いのです。それはそれでいいかな・・・と思いながらも、今後新たなチャレンジをしていきたいと思っています。
 
星 くにこさんは作家歴10年目の中堅作家です。15〜40cm位のドレスベアが中心で、着物やドレス、そして小物や履物、ジオラマに至るまで、全て手作りで制作されます。パステル系の淡い色合い、ベビーフェイスで優しく微笑んでいるような可愛い表情の作品が多いです。腕にワイヤーが入っているので色んなポーズが出来るのも特徴ですよ。 只今、当店に作品がございますので是非、ご覧下さい。