今月のピックアップアーティスト 掲載日:2019/04/03
 
pick up artist
 

2016年受賞作品「日本猿」
 
作家さんの紹介
アーティスト名
光恵
ブランド名
Lumièna(リュミエナ)
代表作・お気に入り
オラン藤田
作家さんのHP
https://lumiena.jimdo.com/
この作家の作品を見る 作家さんにお便りを書く
 
     
作家さんに聞きました
初めてのあみぐるみ作品 ワークショップ in NYC(2017年)
 
ブランド名の意味・由来について教えて下さい。
長年名乗っていた「リュミエナ」から、私の母方の祖母が名付けてくれた本名の「光恵」に昨年改名しました。またブランドロゴは母から娘へ、娘から孫娘へと代々受け継いでいます私の女紋「裏牡丹」に。それは技術やテクニックだけでなく、「手仕事」のあたたかさや心を豊かにしてくれることを祖母から母へ、母から私へと伝承され育まれてきたことに、とても感慨深く何ものにも代えがたいと感じ、これからも大切にしたいという思いからです。なお、リュミエナはブランド名となります。
作品を作り始めたきっかけは?
すでに物心ついた時には、オコタに入って祖母と母と一緒にかぎ針を握り、見よう見まねで編んでいました。編み物歴は40年。あみぐるみを編み始めたきっかけは、とっても長くなるので以前書いたブログをぜひお読みください。→https://ameblo.jp/gontanookan/entry-12318015142.html
初めて作ったのはいつごろでどんな作品でしたか?
あみぐるみは2006年。タカモリトモコさんの御本からクマさんを編み、息子にプレゼントしました。ちなみに二作目は、バレエを頑張っていた娘にバレリーナうさぎさんを。
 
       
       
作り始めて何年、何体ぐらいになりますか?
あみぐるみは今年2019年で13年。何体かは数えていませんので不明です。
コンテスト受賞暦はありますか?受賞暦や受賞作品をご紹介下さい。
●第6回クラフトアート人形マッチングコンクール(2019年)「銀座人形館 太田千花賞」及び「craft art DOLL賞」受賞
●第4回クラフトアート人形マッチングコンクール(2017年)「銀座人形館 太田千花賞」受賞
●第2回モヘアコンテスト in Japan(2016年)コンテンポラリー部門「金賞」受賞
●第3回クラフトアート人形マッチングコンクール(2016年)「スパンアートギャラリー 種村品麻賞」受賞
●トーカイ×minne第1回ハンドメイド大賞(2015年) 「ユーモア賞」及び「オリムパス製絲株式会社賞」受賞
教室は開講されていますか?  
にぎり寿司、食べ物も編みます
2019年夏から大阪心斎橋であみぐるみ教室を月一回開講予定です。また、今後も地元岡山を中心に国内外でワークショップやニットカフェも開催します。使用するレシピは私のオリジナルです。  
 
私の作品の為の木箱や土台を制作してくれている父
作品に対する思いやこだわり、創作のモットーなどを教えて下さい。
  編み図やレシピはなく、その時その瞬間のインスピレーションを大切に、鼓動と体温が感じられる作品を目指し編んでいます。使用する毛糸等の素材にもこだわり、あみぐるみのスタンダードと言われている毛糸よりも、廃盤になったモノや海外のモノ、祖母や母がストックしている昭和時代のビンテージモノなど珍しい糸を使うのが好き。一本からなる毛糸の可能性を楽しみながら、細部にまでこだわりを持ち、納得がいくまで時間をかけマイペースで制作しています。
       
制作するときにデザイン画などは書きますか?イメージはどんな感じで浮かんできますか?
アイディアが浮かんだ時、子どもが使わなかった学習帳に落書きしています。デッサンはしませんが、リアルあみぐるみの時は動画サイトなどで歩き方や表情、図鑑などで生態や骨格・筋肉の付き方など細かく調べています。
       
 
       
       
 

オラン藤田
どんな環境で作品作りをされていますか?音楽を聴いたりしますか?
  様々な毛糸を並べているアトリエで編んだり、用事をしながらキッチンで編んだり。制作中は音楽やテレビを流し聞きすることもあれば、全くの無音の時もあります。
  いままでの作品の中で一番のお気に入りは?
  やっぱりオランですね!2014年3月20日に愛犬が天国へ行きました。その二年後の2016年3月20日に生まれた身長82センチのオランウータンのあみぐるみ「オラン藤田」と申します。子ども達が3〜4歳の頃着ていた思い出のあるお洋服、捨てられないで取ってあったんですが、それを今はオランが着ています。
   
好きな作家さんや目標、憧れの作家さんはいらっしゃいますか?
魅力的な作家さんはたくさんいらっしゃいますね。でも一番は私の師匠である両親。立体造形やデッサンは木工作家の父から、編む&縫う技術は母から、暮らしの中で自然と授けてくれました。好きな作家と言うよりも、妥協を許さない職人のような二人を尊敬しています。
作品以外で現在、熱中していることはありますか?趣味・コレクションなど
珍しい毛糸、貴重な毛糸を探すことはやめられませんね。以前は、アンティーク家具やファイヤーキング、フレッド君を集めていました。また旅先では相棒のグリズリーベアを風景と共に撮ることを楽しんでいます。
   
ペットは飼っていますか?(ペット自慢)
『愛犬ゴン太』
2014年に16歳を迎えられずお空へ行ったゴールデンレトリバーのゴン太は、今でも愛すべき家族の一員です。子ども達の姉弟ゲンカを止めに入ったり、ままごとの相手をしてくれたり、泣いていたらそっとやってきて涙が止まるまで寄り添ってくれたり、私の子育てを常に側で支えてくれました。飲食店では足元で大人しく待つことができ、川や海で泳いでいる時「ゴン太ぁー!」と叫ぶと水難救助犬のように必ず助けに来てくれたり、他のワンコにどんなに吠えられても一度も牙をむいたり吠え返したりしたことのない、本当に思いやりのある心優しい子でした。→https://ameblo.jp/gontanookan/entry-12004189294.html
好きな動物はいますか?どんなところが好きですか?(ペット以外でも)
とにかく犬派です(笑)。その中でもやはりコロコロの子犬でも、毛が白くなった老犬でも、天使のような天性の可愛らしさを持つゴールデンレトリバーがナンバーワン。でもオランを編んだきっかけでオランウータンも大好きになりました。
ご自身の性格について、長所は?短所は?
ポジティブのようでネガティブ。ネガティブのようでポジティブ。方向音痴だけど旅先で迷子になっても、いつか行ってみたかったお店にたまたま行き当たったり、素敵な人と出会ったり、人生結果オーライ!!
 
       
       
お誕生日・血液型・星座・家族構成などは?
9月生まれ、てんびん座。主人と娘、息子の四人家族。
 
TVや講演で活躍中のプロ・ナチュラリスト佐々木洋さんのニット帽を制作
出身地はどちらですか?現在のお住まいは?(都道府県のみ)特産品や名産品、近くの美味しい食べ物屋さんやおすすめスポットなどございましたらご紹介下さい。
  父は岡山人&母は大阪人のハーフでバイリンガル(笑)、だけど生まれも育ちも岡山県。食べ物は海の幸・山の幸何でもおいしいです。中でも清水白桃と牡蛎とママカリ寿司が私のお気に入り!他には児島でオリジナルジーンズが作れたり、倉敷でマスキングテープの工場見学があったり、備前焼や長船刀剣博物館、そして我が町にあるアジア最大級の望遠鏡「せいめい」が設置されている京都大付属岡山天文台もオススメ。
       
  今後の活動や作品に出会える場所を教えて下さい。
kumsoltさんからのご質問にあったパンダちゃん
  今まで通り国内外の展示会やネットショップで作品を発表・販売していきます。大阪中崎町の書肆アラビク様で委託中。また今年新たに開講予定の大阪教室も、準備が整いましたら生徒さんを募集しますのでよろしくお願いします。そして今後は、オランと共に自然や野生動物の保全保護推進の一環を担えるような活動もしたいです。ツイッターやインスタグラム、フェイスブックでお知らせしています。メールマガジンも配信中。
  あなたにとって作品とは?
  情熱と妄想の塊
       
  2019年 3月のアーティスト、kumsoltさんからの質問です。
リュミエナさんの作品を初めて拝見させていただいた時、この素晴らしく完成された作品たちが 全て編み物で出来ていると知って大変驚きました。規格外の大きさの迫力のある作品も制作されていて、編み物ができない私には尊敬の念しかないです。オランくんや、巨大パンダちゃんを編み上げるのにどれくらいの時間がかかるのですか?たくさん時間をかけた分、愛着が湧きそうですね(^ー^)ノ
  kumsoltさん、嬉しいお言葉をありがとうございます。オランは約三ヶ月、身長70センチ越えのパンダは一ヶ月ちょっとかかったと記憶しています。締め切りがなければ、もっと時間をかけて制作していたと思いますが(苦笑)。ひと目ひと目編む目数が増えるごとに、どんどん愛情は深まりますね。お嫁に行ってほしくないような、行ってほしいような…納品の日は娘を嫁にやる結婚式前夜の父親のような気持ちになります。でもお迎え先が決まればやっぱり有難くて、後はお買い上げ下さった方の笑顔のきっかけになりますように、と願うばかりです。
       
 
 
リュミエナさんは作家暦13年のベテランあみぐるみ作家です。制作数はカウントしてないので分からないそうです。作品のサイズはミニチュア〜1m近い大きなものまで編みますが、20〜40cmくらいが一番多いです。毛糸の色味や風合いを大切にするため隠してしまうような洋服を着せたりしないのでヌード系がほとんどです。動物以外の植物や食品なども編みますが、昨年末から妄想から生まれた生き物なども編んでいます。今後も不思議でユニークな作品を作りたいそうです。付属品なども手作りですが、木製の土台や木箱は木工作家のお父様が制作してらっしゃいます。作品の素材は編み目が分かるストレートの毛糸やレース糸も使いますし、芯糸に毛が生えた編み目が見えず編みづらいファーヤーンも使っています。手染め手紡ぎした作家モノの毛糸も風合いがあって好きです。一本からなる毛糸で編んだと思えない細部にまでこだわり、納得がいくまで時間をかけて制作した作品はほんとに素晴らしいです。毛糸の可能性がどこまで広がるのか今後も楽しみです。
只今当店に作品がございますので是非ご覧になって下さい。